
株式会社 NTTデータ経営研究所
課題と導入効果
導入事例資料ダウンロード
人流分析サービス導入経緯
BizXaaS MaP人流分析サービスの導入に至る背景や課題を教えてください。

NTTデータ経営研究所は官公庁・中央省庁・地方自治体向けの政策立案や調査を行っているコンサルティング会社です。現在、防災・危機管理分野におけるデジタル・トランスフォーメーション(DX)に特に力を入れるため、コンサルタントとして自らさまざまな先端技術の導入・活用を行ってまいりました。特に地理情報システム(GIS)に関心がありましたので、2段階のフェーズに分け、導入を進めて参りました。
第1フェーズは、GISの導入です。順次導入を進め、2022年に担当コンサルタント4名への配備が完了。さまざまなデータを地図上で集約し、データ群の特徴を地図上で“見える化”する環境整備を行いました。現在第2フェーズは、GISの更なる発展として、BizXaaS MaP人流分析サービスを導入しました。
従来は人流データとして国勢調査のデータを用いていました。しかし国勢調査は静的なデータであるため、「時間帯ごとの各地点における滞在人数」や「時間推移に伴う人数の変化」という最も知りたい2つの情報を得ることができませんでした。
そこで上記の問題を解決し、1時間単位の人口推移や建物・道路単位の人口が把握可能なBizXaaS MaP人流サービスを用いることになりました。
目指している姿
NTTデータ経営研究所様が長期的に目指している姿について教えてください。
先端技術の導入を促進することによって、過去の経験・知見に頼ってきた属人的な防災から発展し、より組織立った防災への移行を図っていきたいと考えています。日本の防災力は世界的にも高く評価されています。その背景として、現場の方々の日々の訓練、災害毎の教訓など・ノウハウの伝承が大きな要因と考えます。
いつ起こるか分からない災害に対しては、常に万全の体制を整えていかないといけません。しかしながら、例えば年度初め等の異動時期には、これまで培ってきたノウハウがリセットされてしまい、組織としての対応力の低下が懸念されます。
常時災害に万全の体制を築くためには、ある程度、属人的な要素を減らしていく必要があります。もちろん、減らした分は補う必要があります。そこで活用が期待されるのが先端技術的なデジタル技術です。
今回導入したBizXaaS MaP人流分析サービスが、先端技術導入による国の防災強化の一助となり、さらなる日本国内の防災DX推進に繋がればと考えています。
人流分析サービス選定理由
防災計画策定ではどのような課題があったのでしょうか。
防災分野全体の大きな課題として、デジタル技術によって実現できるイメージ像が共有されていない点が挙げられます。いわゆるDXを防災分野でも推進するためには、デジタル技術で何が達成できるのか、技術の有用性をアピールしていくことが重要であると考えています。そのため、我々自身が実際に利用し、その効果をお客さまに訴求できる環境づくりに取り組んでまいりました。
BizXaaS MaP人流分析サービスを選定する上で評価した点をお聞かせください。
ピンポイントに建物・道路ごとの人数や人流属性データを把握することができる点です。具体的な対策を策定するうえで、各建物の詳細人数や性年代や居住地データなどの属性データや各道路のデータを把握する必要があるからです。
このように災害発生時にリソースを集中させるべき場所を見える化できる性能は、災害時に被災している立場でもある行政職員の方々の業務を減らすという点においても大変重要です。
実際にBizXaaS MaP人流分析サービスを使ってみての評価はいかがでしたか。
操作してみたときの第一印象としては、1つの画面でいろんな情報が分かるのが魅力的に感じました。人数が分かるだけでなく、性別や居住地などさまざまな情報が一括に見える点がお客さまにも好評ですし、非常に有益だと考えています。
また複数拠点を比較できる点も魅力的です。例えば、災害時における滞留者対策を検討する際、何処が滞留するのか、反対に何処が滞留しないのか把握できれば滞留者を誘導する方向が見えてきます。その点において、滞留状況を見える化できる点は非常に有益だと感じました。
今後期待する事
今後期待する事をお聞かせください。
モバイル空間統計も重ね合わせて、メッシュ単位の広域分析と建物・道路単位の詳細分析をシームレスに行えるようにしたいと考えています。ピンポイントに建物・道路ごとに見る前に、まずは全体を把握して、重点地域を絞っていく必要があるからです。またインバウンド需要把握のために、外国人の国籍についても把握していきたいです。
今後の展望
これからの展望をお聞かせください。
我々のコンサルティングは、各自治体が既に行っている都市計画や、各都市の現状を分析したうえで、発生リスクへの対処方法を提案するという、どちらかというと危機対応の分野が多いです。今後は、現状分析で洗い出したリスクから、都市全体を強靭化可能な具体的な都市計画を策定していく予防策を実施していければと考えています。把握済みのリスク低減方法を考慮して、有事が起きたらどうするのかといった対策ではなく、起きる前にどうするのかといった前倒し・平時の状態に関する予防コンサルティングを実施していく予定です。人流分析サービスだけでなく、モバイル空間統計や都市計画図やハザードマップなどBizXaaS MaPの地図コンテンツ重畳表示機能を用いて、一元的な情報管理を実現し、予防策の実施を進めていければと考えています。
NTTデータよりコメント
「BizXaaS MaP」は、地理空間コンテンツデータとアプリケーションの提供を行うビジネス戦略プラットフォームサービスです。「BizXaaS MaP 人流分析サービス」は、多様な地理空間情報と、AI、高精度3Dマップ等を活用した分析・予測サービスを提供するBizXaaS MaPのサービスの1つです。正確かつ高解像度な人流情報を生成でき、過去のデータだけでなくリアルタイムデータを使い未来予測ができます。防災計画から小売、スマートシティに至るまで多岐にわたり、ご活用いただいております。
企業紹介
株式会社NTTデータ経営研究所(1991年設立)
企業経営や行政関連の調査研究およびコンサルティングを行う。新しい社会の姿を構想しともに「情報未来」を築くことで、官民両方に対し課題解決のための最善ソリューションを提供する。
URL:https://www.nttdata-strategy.com/


BizXaaS MaPについてはこちら:
https://www.nttdata.com/jp/ja/lineup/bizxaas_map/