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2025.7.17技術トレンド/展望

デジタルツインを活用した製造プロセスの変革

NTT DATAはDigital Twin Consortiumと共同で、デジタルツインを活用したマイクロファクトリーシステム 「Digital Twin-Enabled Microfactory」 の取り組みを実施している。IoT、AI、リアルタイムデータ、3D可視化、コンピュータービジョンを統合することで、生産工程を最適化するだけでなく、予測メンテナンスでダウンタイムを短縮し、生産性を向上させることが可能だ。こうしたデジタルツインによる製造業の変革、スマートファクトリーについて、NTT DATAのイノベーションセンタではさまざまな実証を進めている。

デジタルツインを活用したマイクロファクトリーシステム

世界の製造業は、生産性の向上、効率性の向上、持続可能性の確保、コスト削減、ダウンタイムの削減といった課題に常に直面しています。NTT DATAのイノベーションセンタは、これらの課題に対応するため、Digital Twin Consortium(以下「DTC」)と共同で、Digital Twin-Enabled Microfactory(デジタルツインを活用したマイクロファクトリーシステム)の研究開発および実証に取り組んでいます。デジタルツインと、AI、IoT、コンピュータービジョンなどのさまざまな技術を組み合わせることで、スマートファクトリーとして実用的な利点をもたらすことが期待されます。

デジタルツインを活用したマイクロファクトリーシステムの実証研究は、スマートファクトリー環境におけるデジタルツイン技術の可能性を示すことを目的とした、グローバルで先進的な取り組みです。NTT DATAは、DTCのアーキテクチャーを活用することにより、さまざまな業界のユースケースに適した、柔軟でスケーラブルな解決方法を提示できると考えています。

NTT DATA Chileのデータ&アナリティクス責任者であるDr. Carlos Toroは、この取り組みの重要性について次のように述べています。「NTT DATAが持つ製造に関する豊富な知識をモジュール式のポータブルな資産に反映させることで、デジタルツインアプリケーションのテストと改良が容易になります。特に、Selective Compliance Assembly Robot Arm(SCARA)マニピュレーターなどのロボットシステムにおいて、信頼性と一貫性を向上させる場合に有効です」。

NTT DATA イノベーションセンタのデジタルツイン責任者であるPietro Dicostaは、グローバルな観点からその価値を強調しています。「デジタルツインを活用したマイクロファクトリーシステムの実証研究は、グローバルに存在するNTT DATAのイノベーションセンタ拠点が互いに連携し、共創を実現した好事例であると言えるでしょう。国や部門を超えたチームと最先端のテクノロジーを結集し、アイデアを現実世界に影響を与えるスケーラブルなソリューションに変換することができるダイナミックな環境となっています」。

デジタルツインを活用したマイクロファクトリーシステムにおいて、コアとなる要素は以下の通りです。

IoTとリアルタイムデータ統合

マイクロファクトリーの中心となるのは、プログラマブルロジックコントローラー(PLC)に接続されたIoTセンサーです。これにより、継続的なライブデータストリーミングが可能になり、生産プロセスの監視と最適化がほぼリアルタイムで実施できるようになります。

高度な視覚化とリモート操作

没入型の3D視覚化とリモートアクセス機能により、オペレーターは実質的にどこからでもリアルタイムで生産状況を監視できるようになります。インタラクティブなダッシュボードと環境テレメトリーにより、オペレーターが常に現場にいなくとも、深い洞察を得られます。

AIを活用した予測機能と、コンピュータービジョンによる障害検出

AIを活用した予測メンテナンスプロトコルと異常検出により、問題が発生する前に予測・対処できます。また、コンピュータービジョン技術によって障害検出機能が向上し、生産中の配置ミスや異常に対し、すばやくフラグを立てられます。その結果、予期しないダウンタイムが大幅に削減され、リソースの使用が最適化されると共に、スムーズな運用が維持され、小さなエラーが拡大することを防げます。

図:デジタルツインを活用したマイクロファクトリーシステム、外観イメージ

製造業に対する効果とメリット

デジタルツインを活用したマイクロファクトリーシステムにより、製造業の現場ではさまざまな改善が期待できます。

  • 生産性の向上とダウンタイムの削減:リアルタイム分析と予測分析を行うことで、ダウンタイムが劇的に減少し、生産性が大幅に向上します。
  • メンテナンスコストの削減:優れた予測メンテナンスにより、アップタイムは向上し、資産寿命も延長されるため、コストが削減されます。
  • 柔軟性と拡張性の向上:モジュラー型のため、迅速に拡張でき、さまざまな業界要件や技術の進化に適応可能です。

まとめ

NTT DATAのイノベーションセンタと、DTCの革新的なパートナーシップを通じて、デジタルツインを活用したマイクロファクトリーシステムの取り組みが進んでいます。この取り組みによって、製造業界全体の差し迫った問題に対して、IoT、AI、デジタルツインなどの技術を組み合わせ、スケーラブルな解決方法を提供することができると考えています。

Intelligent Digital Twin(4:05)

Digital Twin Consortiumについてはこちら:
https://www.digitaltwinconsortium.org/

Digital Twin Consortium showcases NTT DATA’s Digital Twin-Enabled Microfactoryについてはこちら:
https://www.digitaltwinconsortium.org/press-room/04-10-25/

NTTDATA’s Technologyについてはこちら:
https://www.nttdata.com/global/en/insights/technology

Microfactory – Technology Showcaseについてはこちら:
https://www.digitaltwinconsortium.org/initiatives/technology-showcase/micro-factory/

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