実践的な生成AI人財育成を2027年度までにグローバル全社員へ拡大
報道発表
2025年10月29日
株式会社NTTデータグループ
            株式会社NTTデータグループ(以下、NTTデータグループ)は、2024年10月から全社員向けに生成AI人財育成フレームワークを整備しており、この度、生成AIを活用してお客さまに価値を提供できる実践的生成AI人財の育成注1について、当初目標の2026年度末までに3万人を大幅に更新し、2025年10月時点で7万人に達しました。このような進捗状況を踏まえ、実践的な生成AI人財育成の対象を2027年度までに全社員約20万人に拡大します。
また、Amazon Web Services(以下、AWS)注2、Google Cloud注3、Microsoft注4、OpenAI注5(アルファベット順)などの主要テクノロジーパートナーとの協働を強化し、社員一人一人が安全かつ効果的に生成AIを活用できる環境の拡充と、学習機会の提供を行っています。既に、特定業務に適した設計で企業向けの安全な生成AIツールを構築し、その活用が進んでおり、当社およびお客さまに対して実質的な成果を生み出しています。現在、生成AI関連ビジネスにおいて、グローバルで2,000件を超える受注を達成しています。
今後、実践的な生成AI人財育成の対象を全社員に拡大するほか、複雑な生成AI案件を成功に導くより高度な人財に対して、職種や役割別の生成AI人財要件を定義し、人財認定プログラムの展開を推進します。当社は、本取り組みを通じて、安心して生成AIを導入・運用できる支援体制を確立し、社会全体の持続可能な成長とイノベーションの実現に貢献していきます。
        
背景
近年、生成AIはソフトウェア開発から経営判断、マーケティング、リスク管理に至るまで幅広い分野での活用が進み、企業の競争力を左右する技術となっています。一方で、セキュリティやガバナンスの課題から、安心・安全に活用できる環境を整えることが求められています。NTTデータグループは、生成AIの普及とともに全社員のスキル向上と統制された導入が不可欠であると判断し、2024年10月から全社員を対象とした生成AI人財育成フレームワークを整備しました。
概要
NTTデータグループの生成AI人財育成研修は、人財レベルを4段階で定義したフレームワークを軸に構成しています(図)。生成AIの基礎研修(Whitebelt)では、生成AIに関するリテラシーを養うため、基本的な知識や活用方法を提供し、AIガバナンスやセキュリティ、リスク管理の徹底した順守を教育しています。
生成AIを活用してお客さまに価値を提供できるための実践研修(Yellowbelt)は2025年10月時点で7万人以上が修了しました。これにより2024年10月に発表した2026年度末までに実践的な生成AI人財を3万人育成という目標は前倒しで達成したこととなります。
こうした取り組みは社外からも高く評価されており、2025年8月には国際的な人材育成アワードである「Brandon Hall Group Excellence Awards」において学習・人材開発分野の金賞を受賞しています。
また、NTTデータグループは、AWS、Google Cloud、Microsoft、OpenAIなど主要テクノロジーパートナーとの協働を強化し、安全な企業向け生成AI機能の開発と、社員向けに学習機会の提供を行っています。既に、最高水準のAIモデルと社内ソリューションを組み合わせ、特定業務に適した設計で、企業向けの安全な生成AIツールを構築済みです。これにより、社員は数百件のユースケースを創出しており、日々継続的に多くのユースケースが創出されています。
このような取り組みの成果は社外でのビジネス創出につながり、社員が業務を通じて培った生成AIの知見やノウハウを生かし、各国・各事業領域でお客さまへの提案やソリューション開発が拡大しています。生成AI関連ビジネスはグローバルで2,000件を超える受注を達しました。全社において、社員のスキル強化がお客さまの変革支援へとつながる「AIネイティブな価値創出の循環」が生まれています。
 
図:生成AI人財育成フレームワークと今後の目標イメージ
今後について
NTTデータグループは、新たな目標として、実践的な生成AI人財育成の対象を2027年度までに全社員約20万人に拡大します。さらに、複雑な生成AI案件を成功に導くより高度な人財(Greenbelt以上)に対しては、コンサルタント・営業・エンジニア・ユーザーなど、職種や役割別の生成AI人財要件を定義し、人財認定プログラムの展開を推進します。
全社員が生成AIを安全かつ効果的に活用できる環境を進化させるため、今後はお客さまやパートナーとの共創を通じてAI活用領域を拡大していきます。生成AIを軸とした事業変革をさらに加速し業界・職種別の専門スキルとAIガバナンスの強化を両立させることで、社員の実践知を社会全体に還元します。安心して生成AIを導入・運用できる支援体制を確立し、社会全体の持続可能な成長とイノベーションの実現に貢献していきます。
代表者コメント
「NTTデータグループでは、社員一人一人―に必要な知識とツールを提供し、AIを活用できる力を育むことで、AIネイティブ企業への変革を進めています。
1年前に策定した『生成AI人財育成フレームワーク』を通じて、社員が研修やツール、ガバナンスの枠組みを積極的に受け入れています。社員の取り組みを通じて、業務の中で新しい働き方や価値創出が進んでいることを大変心強く感じています。こうした変化こそが、NTTデータグループ全体のAI活用による変革を支える原動力となっています。
すべての社員が責任をもってAIを活用できるスキルとツールを身につけることで、継続的なイノベーションを生み出し、お客さまや社会にポジティブな成果をもたらすための強固な基盤を築いています」
株式会社NTTデータグループ 代表取締役社長 佐々木 裕
「社員がNTTデータグループのAIの取り組みを熱心に受け入れ、自発的にユーザーコミュニティーを作り、さらなるスキルと専門性を磨いていることに大きな刺激を受けています。AIスキルは、お客さまの成功を加速し、責任あるイノベーションを通じて社会に貢献するという当社の使命を支える重要な要素です。」
株式会社NTT DATA, Inc. 代表取締役社長 兼Chief AI Officer Abhijit Dubey
NTTデータグループが描く生成AI活用の未来
NTTデータグループは、積極的なAI活用の推進とガバナンスの両輪でお客さまのビジネス、当社のビジネスの変革を推進します。お客さまのビジネスでは、AIエージェントが指示に応じ自律的に対象業務のタスクを抽出・整理・実行する「Smart AI Agent®」の実現をめざします。当社のビジネスでは、ソフトウェア開発の大幅な生産性向上や実践的生成AI人財の育成を加速します。これにより、人手不足等の社会課題解決に貢献するとともに、人が付加価値の高い業務領域に注力できる世界を実現していきます。
注釈
- 注1 グローバル約20万の社員を対象とした生成AIの人財育成フレームワークを整備 | NTTデータグループ - NTT DATA GROUP
- 注2 デジタルビジネス強化を目的にAWSとの戦略的協業契約を新たに締結 | NTTデータグループ - NTT DATA GROUP
- 注3 Google Cloudとグローバルパートナーシップを締結し、業界に特化したエージェント型AI導入とクラウドのモダナイゼーションを加速 | NTTデータグループ - NTT DATA GROUP
- 注4 マイクロソフトのグローバルシステムインテグレーターパートナーに認定 | NTTデータグループ - NTT DATA GROUP
- 注5 OpenAIとのグローバルでの戦略的提携を開始 | NTTデータグループ - NTT DATA GROUP
- 「Smart AI Agent®」は、株式会社NTTデータグループの英国および日本国内における登録商標、米国、欧州連合における商標です。
- Microsoftは、米国 Microsoft Corporationの米国およびその他の国における登録商標または商標です。
- その他の商品名、会社名、団体名は、各社の商標または登録商標です。
本件に関するお問い合わせ先
報道関係のお問い合わせ先
        株式会社NTTデータ
広報部
石上
E-mail:nttdata-pr-inquiries@am.nttdata.co.jp
    
製品・サービスに関するお問い合わせ先
        株式会社NTTデータグループ
グローバルイノベーション本部
Global AI Office
武田、森野、藤原
E-mail:gai-office@hml.nttdata.co.jp