生活者起点の生成AI関連サービス創出・実装加速に向け、イマーゴ社と協業開始

トピックス

2025年10月17日

株式会社NTTデータ

株式会社NTTデータ(以下、NTTデータ)は、生活者起点の生成AI関連サービス創出・社会実装を加速させるため、若年層を中心とした生活者視点での市場調査・実証に強みを持つ株式会社イマーゴ(以下、イマーゴ)と協業を開始します。
NTTデータの生成AIなどの実装力や社会課題解決力と、イマーゴが有する九州大学との連携基盤や若者コミュニティに基づく調査・プロトタイピング力を融合し、短期サイクルのリサーチ・プロトタイピングを実現し、防災・医療など公共領域をはじめ生活者起点の生成AI関連サービスの開発・提供を推進します。
両社は今後、大学や地域社会をフィールドとした実証や共同研究を進め、誰もが生成AIを利活用する社会の実現に向けて、より使いやすく持続可能な生成AIの社会実装モデルを確立していきます。

背景

生成AIをはじめとするAI技術は急速に発展し、業務効率化や新たなサービス創出において大きな可能性を持っています。今後特に若年層をはじめとした生活者において、生成AIを活用したサービスの利用機会が増加すると想定しており、生活者起点の新たなユースケースの創造や従来のB2C領域とは異なるUXで生活者に根付くサービス設計などが必要と考えています。
NTTデータはこれまで、社会課題の解決やお客様のビジネス変革に向けてAI活用を進めてきました。2024年10月には生成AI活用コンセプトの「Smart AI Agent®」を発表し、労働力減少といった社会的課題の解決や、生成AIを活用したお客様のビジネス価値創出に取り組んでいます。こうした取り組みをさらに発展させるため、生活者に直結するB2C・B2B2X領域における生成AI活用支援も強化していきます。
イマーゴは九州大学との組織対応型連携や大学内のDX(デジタルトランスフォーメーション)を通じて、若年層を巻き込んだ調査・実証に強みを持ち、これまで大手企業の新規事業や社会実装を数多く支援してきました。
2025年8月に開催された「Google Cloud Next Tokyo」において、NTTデータとイマーゴは、「AIエージェントで加速するCX(カスタマーエクスペリエンス)変革」をテーマとして、共同で構築したデモを公開しました。(図1)

図1:未来のCXを示したデモのイメージ

概要

NTTデータは、生活者起点の生成AI関連サービス創出・社会実装を加速させるため、若年層を中心とした生活者視点での市場調査・実証に強みを持つイマーゴとの協業を開始します。両社は、九州大学伊都キャンパスをはじめとするフィールドを活用し、以下の取り組みを推進する予定です。

1.生活者起点の生成AIサービス設計

イマーゴの学生・若手参画型リサーチを活用し、生活者起点での生成AIサービスを共同企画。これにより、特に生成AIを前提とした最適なUX設計の知見を高めます。

2.短期サイクルのリサーチ・プロトタイピングの実施

生成AIを活用した顧客向けアプリケーション開発は、その技術進化の早さから、顧客ニーズの把握、開発計画の策定、評価と効果測定に時間を要するケースが多い状況です。そこで、両社の知見を組み合わせた短期サイクルのリサーチ・プロトタイピングをお客さま向けに提供し、実証から商用への移行を加速させます。

3.公共分野をはじめ幅広くB2B2X・B2C領域において生成AI活用を支援

NTTデータの高度な技術知見を活かした実装力と社会課題の解決力を基盤に、防災・医療などの公共分野をはじめ幅広くB2B2X・B2C向けの生成AI活用を支援します。特に、緊急性の高い防災・医療においては、生成AI利用に対し心理的障壁が高いため、実証段階から利用者に受容されるUX・CXであるか検証し、導入リスクを低減します。

図2:提携による活動(イメージ図)

両社の役割

NTTデータ

生成AI・AIエージェントの構築および導入支援、クラウド・データ基盤の知見、社会課題解決力を活用し、金融、防災、医療など公共領域を含む幅広い分における生成AI実装を推進。大規模システム開発の実績を基に、商用化に向けた生成AIの導入・拡張を担います。

イマーゴ

九州大学を拠点とした若年層パネルや調査環境を活かし、ユーザー起点のUX設計と迅速なプロトタイピングを実施。生活者に近い視点から新規サービスの受容性を検証し、社会実装に必要なインサイトを提供します。

今後について

両社は、誰もが生成AIを利活用する社会の実現に向けて、大学や地域社会を巻き込んだ実証環境を基盤に、生成AI関連サービスの社会実装を進めます。今後は、共同研究やフィールド実証の成果を広く発信し、公共領域や生活者サービスにおける新しい価値創出を目指します。また、NTTグループや産学連携の枠組みも活用し、生成AIの持続的活用に向けた社会実装モデルを確立することで、社会全体のDX推進に貢献していきます。

NTTデータグループが描く生成AI活用の未来

NTTデータグループは、積極的なAI活用の推進とガバナンスの両輪でお客さまのビジネス、当社のビジネスの変革を推進します。お客さまのビジネスでは、AIエージェントが指示に応じ自律的に対象業務のタスクを抽出・整理・実行する「Smart AI Agent」の実現をめざします。当社のビジネスでは、ソフトウェア開発の大幅な生産性向上や実践的生成AI人財の育成を加速します。これにより、人手不足等の社会課題解決に貢献するとともに、人が付加価値の高い業務領域に注力できる世界を実現していきます。

注釈

  • 組織対応型連携とは国立大学法人九州大学が企業の個々の研究開発ニーズを解決するだけでなく、各種の要素研究の融合を図りながら独創的なコンセプトを創出し、産学の両者が共同して国際競争力に優れた最先端の実用化技術を開発することを目的としたものです。株式会社イマーゴは2024年7月に、九州大学と組織対応型連携を締結しました。
  • Smart AI Agentは、株式会社NTTデータグループの英国および日本国内における登録商標、米国、欧州連合における商標です。
  • その他の商品名、会社名、団体名は、各社の商標または登録商標です。

会社概要

株式会社イマーゴ
最新テクノロジーと若者世代の調査・分析から、「次の市場、次の社会」にフォーカスした事業戦略の策定支援や新ビジネスの企画、ユーザー体験設計を行うコンサルティングファームです。イマーゴは九州大学と組織対応型連携を締結しており、グループ傘下として同大学内を拠点とするシンクタンクとして株式会社iQ Labを設置しています。iQ Labには九州大学の若手研究者やエンジニア、デザイナーが多数在籍し、新たな価値観や受容性を踏まえた調査・研究からUX設計、実証実験までを一気通貫で実施しています。
URL:https://imago.co.jp/

本件に関するお問い合わせ先

株式会社NTTデータ
GenAIビジネス推進部
奥田、林、岡本
E-mail:gai-contact-jp@hml.nttdata.co.jp