SAF普及拡大に向け、マレーシアのFATHOPES ENERGY社と廃食油回収支援アプリケーション共同開発に向けた検討を開始
トピックス
2025年9月9日
株式会社NTTデータ
株式会社NTTデータ(以下、NTTデータ)は、持続可能な航空燃料(SAF:Sustainable Aviation Fuel)注1の普及拡大に向け、マレーシアで廃食油回収事業等を展開するFATHOPES ENERGY HOLDING PTE LTD(以下、FATHOPES ENERGY社)と、廃食油回収支援アプリケーション(以下、アプリ)の共同開発に向けた検討を2025年9月9日から開始します。本アプリは、廃食油の排出事業者・回収事業者向けに、回収量や場所の記録、申請書類の自動生成、認証取得支援などを可能にすることで、SAFの原料調達における課題を解決し、回収業務の効率化とトレーサビリティーの向上を目指します。
今後は、国内外での展開を視野に入れ、SAFの安定供給体制構築に貢献するとともに、サーキュラーエコノミーをはじめとしたカーボンニュートラルの実現に向けた取り組みを加速していきます。
背景
SAFは航空業界の脱炭素化において最も有効な手段のひとつとされ、世界的に導入拡大が進んでいます。一方で、その普及には「原料となる廃食油等の安定確保」「回収・流通の効率化」「トレーサビリティーの確保」といった課題が残されています。
NTTデータは、カーボンニュートラルを含む環境課題に取り組む中で、持続可能な航空燃料であるSAFに注目しています。2024年7月には、国産SAFの普及を目指す業界団体「ACT FOR SKY」注2に加盟し、デジタルプラットフォームの提供を通じて普及促進に貢献しています。2025年1月には、愛知県の脱炭素プロジェクトにて地産地消SAFサプライチェーン構築プロジェクトが採択され注3、デジタル技術を通じてSAFの普及に向けた課題解決に取り組んでいます。
マレーシアを拠点とするFATHOPES ENERGY社は、IoTを活用した油量監視・自動回収通知システムなど先進的な技術を活用して、東南アジア地域において廃食油の回収効率化・供給ネットワークの構築を進めています。
概要
NTTデータとFATHOPES ENERGY社は、国産SAFの普及拡大に向け、NTTデータのデジタル技術と、FATHOPES ENERGY社のノウハウ・ネットワークの強みをかけ合わせ、廃食油回収支援アプリの共同開発に向けた検討および、当社が開発検討を進めるトレーサビリティーシステムと当該アプリの連携に向けた検討を2025年9月9日から開始します。本アプリは、廃食油の排出事業者・回収事業者向けに、回収量や場所の記録、申請書類の自動生成、認証取得支援などを可能にするもので、廃食油回収の効率化やトレーサビリティー確保を目指します。
今後について
NTTデータは、FATHOPES ENERGY社と連携し、SAFの原料調達面の課題解決に向けた取り組みを推進します。第一弾としてNTTデータは提案企業として参画する愛知県の実証実験に向け、FATHOPES ENERGY社と株式会社レボインターナショナルとの3社間でMOUを締結しました。本実証実験を通じて、愛知県内における地産地消SAFサプライチェーンの構築を目指します。
また、未来に向けた地球環境の保全という社会課題に対して、同様のモデルを日本国内、さらにはアジアを中心としたグローバルに広域展開し、社会全体のサーキュラーエコノミーをはじめとしたカーボンニュートラルの実現に貢献していきます。
注釈
- 注1 Sustainable Aviation Fuel(SAF)とはバイオマスや廃食油、排ガスなどの原料の生産・収集から、製造、燃焼までのライフサイクルでCO2排出量を従来燃料より大幅に削減し、既存のインフラをそのまま活用できる持続可能な航空燃料です。
- 注2 ACT FOR SKYサイト:https://actforsky.jp/
- 注3 愛知県の脱炭素プロジェクトにて地産地消SAFサプライチェーン構築プロジェクトが採択 | NTTデータグループ - NTT DATA GROUP
- その他の商品名、会社名、団体名は、各社の商標または登録商標です。
関連リンク
サーキュラーエコノミー実現に向けたデータ流通基盤 | NTTデータ - NTT DATA本件に関するお問い合わせ先
株式会社NTTデータ
インダストリ統括本部
第二インダストリ事業本部
製薬・化学事業部
内藤、三井、山本
E-mail:nttdenergy@hml.nttdata.co.jp