「SAMURAI:XR 蒼天綺譚」とは
最新鋭のXR技術とAIを活用し、一人一人にパーソナライズされた体験を提供するものです。世界各国からの来場者が見込まれる万博ということで、日本文化の要素を取り入れつつ、戦国時代から助けを求められて、生成AIによる分析結果を反映した雷光銃と甲冑を身に着けて、バーチャルの世界でSAMURAIに変身して妖怪と戦うというストーリーに仕立てました。
会場にお越しになられる様々な国の方に楽しんでいただくため、一部機能を除いて原則6か国語(日本語、英語、語、英語、中国語、韓国語、スペイン語、フランス語)に対応しました。万博ならではの対応と言えるものですが、多数の国外からいらした方々にも楽しんでいただけたと思います。
年齢・国籍様々な来場者が先端技術を体験!
期間中は連日年齢・国籍様々な来場者が訪れ、「SAMURAI:XR 蒼天綺譚」を体験いただきました。フューチャーライフヴィレッジの期間限定出展内容は万博の公式サイトには載っていなかったこともあり、「こんなに面白いものがあるとは知らなかった」と感想をお寄せいただくことが多々ありました。日が経つにつれ、一度来場された方からの口コミで知った、体験者が投稿したSNSを見てきた、ヘルスケア共創ラボの公式X(旧twitter)やFacebookの投稿を見てきた、という方が増え、SNS発信の波及力が感じられました。
来場者には「デジタルヒューマン、生成AI、VR、これらの先端技術を体験しませんか?」とお声掛けし、若年層からシニア層まで幅広く体験いただきました。体験者の多くから、「初めてVRに触れましたが、すごい技術だと思いました」といった、先端技術への感動をお伝えいただくコメントが寄せられました。
振り返って
体験いただいた方々には、デジタルヒューマン、生成AIによる分析、VRに関して高い関心を示していただくとともに、アンケートを通じて様々なご意見をいただくことができました。
まず、体験ガイダンスに使用したデジタルヒューマンについては、様々な場面でコミュニケーション相手となる可能性をコメントいただきました。より自然な対話や感情認識機能を強化することで、ユーザーエクスペリエンスの向上につながると考えます。
また、今回の体験で使用した個性の分析AIによる武器選択は体験者に非常に好評でした。声と表情を分析して個々にVR体験で用いる最適な武器が生成されるという技術に共感いただき、多くの活用案をいただきました。2025年5月にオープンした実証実験施設「Wellness Lounge™」においては、この技術を活用した飲食メニューのレコメンドが行われており、すでに技術活用を始めているところですが、今回いただいたご意見も踏まえて更なる活用を検討してまいります。
VR技術は、エンターテインメントだけでなく、教育、運動、医療の分野でも活用できるというコメントをいただきました。具体例として、移動や歩行が困難な方々向けのバーチャル体験に関して多くのご意見をいただきました。バーチャル旅行やバーチャルライブ、遠隔地の家族や友人とのアクティビティ共有などは、移動の負担なく楽しむことで高齢者のウェルビーイング向上や認知症予防への可能性にもつながるのではないかと考えます。
ご体験とアンケートにご協力いただきました皆様に、心より御礼申し上げます。
最後に、今回の万博の展示は、世代や国籍を問わず多くの方々に楽しみながら先進技術に触れていただくとともに、体験された多くの方から私たちも新たな気づきを得る貴重な機会となりました。この経験を通して得た気づきや新たな未来への可能性を、先進技術の活用を通じて社会課題の解決へとつなげていきたいと考えています。
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